- 妙法の送り火 拡大する
松ヶ崎が日蓮宗に一村改宗されてより現在まで続いている宗教行事です。
財団法人立正会(涌泉寺・妙円寺のお檀家さんで構成されている)さんが8月15・16日題目踊りさし踊りを当山の境内で行い、又8月16日は妙法送り火の点火を行います。
8月15日は本堂で立正会の皆さんとお自我偈、お題目をお唱えしてから、踊りを始めます。
8月16日は住職がお寺より妙の送り火の麓まで唱題行脚し、妙の字の麓で読経し、法華経の教えに出会えたことを感謝し、またお檀家皆様のご先祖様にご回向致します。
京都市左京区松ケ崎で催される伝統的な題目踊。松ケ崎に従来から住んでいる人たちはすべて日蓮宗の信者で、いくつかの信仰習俗を伝えている。その中心となるものがこの題目踊で毎年八月一五日と一六日の夜、涌泉寺の境内で催される。まことに地味な踊りで松ケ崎の人たちだけで踊ることになっている。題目踊りがやがて終ると、次いでサシ踊りが楽しく踊られ、これには誰もが参加できる。また八月一六日の題目踊りは、裏山にともされる「妙法」の送り火がともされた後で行われることになっている。むかし日像の教化により、村民すべてが日蓮宗に改宗できたことに感動して始まったのがこの題目踊りであるという伝承があるが、実際は祖霊信仰の一つとして意味づけられるべきであろう。またこの題目踊りは、かつて後水尾天皇の天覧に供したと伝えられ、村人もこれを名誉としている。格調の高い調子の唄に合せて扇をもって静かに踊るという、荘厳な踊りである。